• 2021.1.27

ケアマネジャーのWORK&LIFE Vol.22

吉岡千代子

管理者、主任介護支援専門員、心身健康アドバイザー、認知症予防専門士

未経験で50歳を過ぎてから介護の世界へ飛び込み、ケアマネに

 50歳を過ぎてから横浜に転居してきたのですが、「定年のない仕事に就こう」と思いたち、介護の仕事をしようと決意したんです。その他介護の仕事を選んだもう一つの理由は、田舎で一人暮らしをしている父の存在です。私が介護のために帰れない以上、将来は実家の近くのヘルパーさんにお世話になるわけで、離れた場所で自分が介護の仕事に就けば、その代わりになるかなと思ったのが、大きなきっかけとなりました。
 そして職業訓練校へ行き、ヘルパー1級の資格を取得後、横浜市中区のヘルパーステーションに所属しました。そこでヘルパーとして経験を積む中で、体を動かす仕事だと限界があるなと思ったこともあり、2010年にケアマネの資格を取得したんです。
 資格取得後すぐ、2010年11月に事業所を立ち上げました。利用者の方の心身の状況や置かれている環境などに応じつつ、その立場にたって可能な限り、居宅で自立した日常生活を営むことができるよう、援助を行うことをモットーとしています。
 それと、利用者の方の受け取り方はすべて違うので、よかれと思ってやっていても、そうではないこともあります。そういうときに、引き出しが多くないと対応できないですし、そのときどきの経験や感情を積み重ねていくことが、より手厚い支援につながっていくと思っています。
 この仕事の一番のやりがいは、やはり人との出会いです。利用者の方のみならず、ご家族も含めて、いろいろな方の生き方を学べる、有意義な仕事だと思います。ただ、実際に仕事をしていると、高齢者がもっと大切にされるようになってほしいなと感じることが多く、そこは改善していきたい課題ですね。
利用者の方が感情を失うことなく、笑顔で過ごせるよう心を砕く

利用者の方が感情を失うことなく、笑顔で過ごせるよう心を砕く

 福祉の仕事というのは、対象者が何かしらの病気を持っている高齢者の方ということが多いので、できるだけ笑顔で過ごしていただけるよう、そして感情を押し殺すことのないよう、コミュニケーションを積極的にとるようにしています。具体的には、相手の気持ちを考えて、「なんでそんなことを言い出すんだろう、その裏に何があるのだろう?」というところまで、推し量って会話をするようにしています。
 また、ケアマネとして、ご高齢の方が取り残されないように、ということも意識しています。今の社会は、パソコンやスマホが使えないと正直、生活するのに不便なこともあり、そのせいで本来大切にされなくてはいけない高齢者が、蚊帳の外に置かれてしまっていますよね? でも、高齢者の方も、きちんと教えてもらえばパソコンもスマホも使えるはずなので、例えばLINEの使い方を教える講座なども開いています。
 そうした講座は、要支援の方を対象にしたの介護予防補助事業のメニューの一つとして、毎週火曜の午前中に実施しています。そのほかにも、金曜午後に「元気づくりステーション」という事業に携わっています。実際に介護保険の認定を受けている人口は全体の2割程度ということを考えると、元気な高齢者の活動を支えることが重要なのは明白ですし、こういった地域活動で高齢者の方々を支援し、人々が繋がっていける活動を続けていきたいと考えています。

食べることが大好き。地域活動で腕をふるい、料理を提供するのも生きがい

 現在は主人と二人暮らしで、事業所は金曜と日曜、祝日を休みにしていますが、休日も何かしらしていますね。ただ、事務所を出たらその日の仕事は終わり、と完全にオフに切り替えています。主人も定時で家に帰ってくるので、決まった時間に夕飯を作る必要もあるので、その辺はメリハリをつけるようにしているんです。どうしても仕事が残ってしまったら、翌朝早く起きてやるようにしています。
 ストレス解消法は、しっかり寝ることでしょうか。1日何時間寝ると決めているわけではないのですが、夕飯を6時に食べて、早ければ8時には寝てしまいます。夜中3時ごろに起きて仕事をすることもありますが、何もないときは朝6~7時まで寝ていますね。通信制の大学院の課題などもあり、ときには徹夜をすることもありますが、その分知識が増えるので楽しいです。押し付けられたものではなく、自分で学びたいと思ってやっていることなので…
 また、食べることも大好きで、コロナ禍前は週に一度は夫婦で外食を楽しんでいました。あと、若い頃に食事を出す店をやっていたこともあり、料理は好きですね。自宅でつくる以外にも、金曜の「ものづくり」と「元気ステーション」の間に、300円で提供している昼食を会場の町内会館でつくっています。また、第二と第四金曜の夜は、自分の住んでる地域のこども食堂もやっていて、そこでも料理を担当しています。やはり、みんなで一緒に食べるというのは調味料になると思っているので、この活動は続けていきたいですね。

1日1日を大事に生き、これからもずっと高齢者の支援を続けていきたい

 食べることや料理のほかにも、地域活動で出会った方などと親交を深めるのが、モチベーションを高めるのに役立っています。あとは、テレビを見るのもいい気分転換になりますね。知らないことを知るのが楽しいので、最近ではNHKの「人体」の番組に興味を惹かれました。もちろんドラマも見ますし、韓流の時代劇なども好きで、見たい番組はビデオにとって、好きなときに見ています。
 健康法というのはとくになく、運動らしい運動もしていないのですが、毎日6000~7000歩は歩いていて、朝のうちに1500歩は歩くようにしています。高齢者の方から「突然歩けなくなった」というような話を聞くと、人ごとではないですから。
 なによりも、1日1日を大事にして生きていきたいですね。明日どうなっているかなんてわかりませんし、毎日できることをやりながら、「これでいいんだ」と思える生き方をしていきたいです。
 正直、公的な仕事を一人でやっていくリスクを考えると、年齢的にそろそろケアマネは卒業しようかなと考えていますが、ずっと高齢者の方と触れ合ってきたので、ケアマネをやめても、個別に支援していきたいです。そのために今、閉じこもりや一人暮らしの高齢者を、利用者の方のニーズにあわせて地域でどうサポートすべきかを、通信制の大学院で学んでいるんです。仕事や家事と両立しながらで大変ではありますが、まだまだ勉強しないといけないことは山積みで、充実した毎日を過ごせています。

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