• 2020.12.23

ケアマネジャーのWORK&LIFE Vol.21

橋本 あかね

主任介護支援専門員、認定ケアマネジャー、介護福祉士、居宅管理者

小学校で障害児と関わったことがこの道を目指すきっかけに

私が通っていた小学校に特別支援学級があって、4年生のときに教師からそこで紙芝居を読むように言われて、障害児と関わり「将来はこういう人たちと関わる仕事をしたい」と思うようになったのが、福祉の仕事に興味を持ったきっかけでした。そして、当時はまだ福祉の資格制度がなにもなく、保育士の資格があればどこにでも就職できたんです。そこで、福祉の仕事をするために保育士の短大に通おうと思ったら、両親から「福祉の仕事はダメだ」と反対されたので、「それなら保育士の資格を取るから」と嘘をついて幼児教育学科に入り、保育士と幼稚園普通級免許を取得しました。実際は卒業後、障害者の施設に住み込みで就職したんですけどね。
その施設は今だと知的障害者更生施設にあたると思うのですが、重度の障害がある22名の女性を担当して、楽しい4年間を過ごすことができました。その後、一度保育士の仕事を経て、結婚、出産し、育休明けに介護保険の事業所に事務員として就職しました。当時は介護保険が始まったばかりで、需要が高まっていたヘルパーの資格を取るように言われたのですが、障害者施設での4年間の実績のおかげで介護福祉士の受験資格があったので、ヘルパーは取らずに介護福祉士の資格を取り、すぐ現場に出ました。そしてその2年後に、ケアマネジャーの資格を取得しています。

現場の思いを理解してくれる会社があれば、という思いで自社を設立

その後、何ヶ所かの事業所立ち上げに携わったり、多数のグループホームを管理したりする中で、現場と会社の方針の間で板挟みになることがあり、「現場の人の気持ちがわかる会社ができたらいいな」と思って、2010年に「株式会社みずのと」を設立しました。そして居宅介護支援事業所、デイサービス、ヘルパーセンターの運営を始め、2017年には「株式会社アルファみずのと」を設立して分社化し、現在は瀬谷事務所と大和事業所を運営しながら、ケアマネとして多くの方を担当しています。
ケアマネとして心がけているのは、心配ごとや不安を持たれている方に対しては、早期に解決するためにできるだけ早く動き、「ここまでは進んでますよ」と丁寧に説明して、「放っておかれていない」と思ってもらうことも意識しています。
また、事業所間の連携も大事にしています。ケアマネはプランは作れますが、どんなに素敵な立派なプランがあってもやってくださる事業者がいなければ意味がありません。ケアマネが困ったときに、「うちがなんとかしますよ」と言ってくれる事業所と、どれだけ信頼関係を築けるかが大事かなと思います。そのためにも、しっかりコミュニケーションを取り、指示をするのではなくお願いするスタンスでいるよう心がけています。
あと、この仕事はコミュニケーションが大事なので、相手に合わせて臨機応変に対応しながら、「話したい」と思ってくれる雰囲気づくりや言葉遣い、相槌なども大事にしています。また、雑談など介護に関係ない話も沢山するように心がけているんです。その中に主訴があることもあり、結果アセスメントにつながることも多く、それが信頼関係にもつながっていきます。

休みの日もアクティブ! 大好きなライブに行くのが一番の元気の源

土日は基本休日にしていますが、平日片付けられない仕事や代表としての仕事もあるので、完全に休みということは少ないかもしれません。日曜日はなるべく仕事をしないようにしていますが、ネイルサロンや整体に出かけたり、ゴルフに行ったり、孫や家族、友人と過ごしたりするので、のんびりダラダラする時間はないですね。


毎日忙しくしている中で、音楽は欠かせないものの一つです。気分をあげてくれるときもあれば、リラックスさせてくれることもあるので。特に、三代目やゆず、コブクロ、ジャニーズなどJ-POPが大好きで、よくライブにも行っていました。2020年はコロナウイルスのせいでライブがなくなってしまったのが残念で、早くまた見に行きたいなと思っています。
もちろん、食べることも大好きです。ただ、仕事中はご飯を楽しむ時間はないですし、朝もほぼ食べられないので、夕飯だけは栄養あるものをバランスよく食べるようにしています。ただ、帰ってから作るので、やはり時間が遅くなってしまいますから重たいものは避けるようにしています。それと、家によく人が来るので料理をふるまうのは好きですね。料理はまったく負担に感じないので手の込んだメニューも作りますよ。
あとは、毎日会社で会議前にしっかりラジオ体操第一・第二をして、夜はテレビを見ながらストレッチを欠かしません。体が硬いと転びやすいですし、キビキビ動くには柔軟性が必要だと思っています。そうそう、ラジオ体操を始めてから会社のみんなの調子がいいので、オススメです!

元気に好きなことを長く続け、できるだけケアマネとして働きたい

これからの人生は、ゴルフやライブ鑑賞もそうですが、好きなことを長くできるように、いろんなことに興味を持ち、そしてピンピンコロリが目標ですね(笑)。やはり元気な高齢者の方を見ていると、いろんなことに興味を持ってチャレンジしているんですよ。そうした教科書が目の前にあるので、できない・やらないと思うのではなく、新しいこともどんどん取り入れて、元気でいたいなと思います。
仕事では、事業所の今のメンバーを大事にしながら、元気なうちはケアマネとして働きたいです。というか、「ありがとう」「あなたがいてくれてよかった」という魔法の言葉を沢山いただけるので、やめられないですね。私たちが介入したことで生活が変わり、自立していくのが目に見えるので、途中で放ってしまえないという責任感もありますし、やりがいにもつながっています。
ただ、世間でケアマネの役割があまり理解されていないと感じることが多いので、そこは業界全体で改善していきたいですね。あとは他職種の方ともっと連携して、利用者の方の思いや、家族の悩みに寄り添いたいと思います。また、介護教員としての仕事をもっと多くして、現場の楽しさを伝え、福祉に関わる人を増やしつつ、かつ福祉業界の社会的地位をあげるために質をあげることが、今後の大きな目標です。
そして、若いケアマネさんやこれから目指そうという方には、「利用者さんが自分の家族だったら」ということを念頭におき、そして今までの仕事で培ったものを忘れずにいてほしいです。

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