• 2020.2.25

ケアマネジャーのWORK&LIFE Vol.11

前編「WORK編」

何か資格を、と思いヘルパーの資格を取得し、介護の道へ

 私はずっと専業主婦だったんですが、子供が幼稚園に入るときに「何か仕事をしよう、それなら資格があるといいかな」と思い、ヘルパーの資格を取ったんです。その後すぐ、訪問介護の仕事からスタートしました。子供が小学校にあがって自由な時間が増えた段階で、デイサービスで勤務した事で、本格的に介護の仕事に携わるようになり、ケアマネの資格を取得したのもその頃でした。
 仕事をしていく中で、デイサービスに来ている方や、ケアマネとして担当していた方の中に、若年性認知症の方がいて、当初はどう対応していいのかわからなかったんです。そこで、県の事務所などにも問い合わせていたんですが、その時、「地域で若年性認知症の方と支援者の集まりがあったらいいね」という声がありました。それで、勤務していたデイサービスで若年性認知症の家族会をつくって支援しようということになり、2013年に行政や医療・介護関係者と一緒に「ODAWARA若年性認知症サポートプロジェクト」を立ち上げました。当時、9月頃に話が持ち上がり、「12月は色々なイベントがあるので集まりやすいよね」ということで一気に形になったんです。その後は、毎月何かしら集まりを開催するようになり、その後私が独立して引き継いでいる感じです。

「活躍の場がほしい」という声を受け、認知症対応型デイサービスを開設

 また、サポートプロジェクトを立ち上げた翌年、デイサービスの施設「しきさい館」を開設しました。名前の由来は、施設で四季の彩りを感じて過ごしていただきたかったのと、私(し)の記(きおく)を思い出し、彩ってほしいという思いも込めています。
 さらに、サポートプロジェクトの活動をしている中で、若年性認知症のご本人やご家族から、「体は元気なので、もっと色々なことができる場で活動したい」という思いを聞かされて、認知症対応型施設の「しおさい館・R」を開設することにしました。今は、「しきさい館」「しきさい館・R」の管理者を別の方にお願いしてケアマネ専従に戻り、毎月30数件、ほぼフルで担当しています。今後は主任ケアマネの資格も取得して、後進を育てないといけないなと考えていますが、なかなか時間がなく、実行に移せないのが悩みです(笑)。

利用者の方のために動くことがやりがいに。そして笑顔で過ごすのがモットー

 ここ数年は、利用者ご本人やご家族がやりたいこと、言いたいことをストレートに言ってくださるようになりました。その思いをどういう風に地域の中で反映できるか、そして皆が過ごしやすく暮らしやすくいられるか、というのを考えて実行していくときに、一番のやりがいを感じます。また、全国の同じような仕事をしている人たちと繋がり、色々な情報を得られるというのも、この仕事の楽しいところです。
 ケアマネとして心がけているのは、なるべくわかりやすい言葉で、早口にならないように、ということでしょうか。とくに、最初にお会いするときや、サービスが始まるまでというのは、複雑で色々な情報が一気に入ってくるので、ご本人やご家族にきちんと理解してもらえるよう、専門用語をあまり使わないようにも気をつけています。
 あとは、どうしても認知症というと暗い話が多くなりがちですが、暗い気持ちにならないよう、「心配ごとがあっても、みんなで協力すればなんとかなる」ということを伝えて、笑顔になるような話をすることを意識しています。また、信頼関係を築くために、デイサービスでお見かけした利用者の方の様子を、ご家族に細かく伝えるよう、あとは自分が笑顔で過ごすことも大切にしています。やはり、眉間にシワが寄ってると、相手も萎縮してしまいますし。私の場合、認知症の方を相手にすることが多いので、暗い話がどうしても多くなってしまうので、なるべく深刻にならないようにも気をつけています。
 あとは、電話に出られなかったときは、なるべくすぐ折り返しかけ直すようにしています。かけるのが遅くなると心配させてしまうし、「かけたらすぐ話ができる」という安心感を与えたいと思っています。

とくに男性にとっていい機会となっている試食会。軽微なサービス付き配食もありがたい

 宅配クック123さんは、営業にきてくれていますし、一度試食会にも参加しました。利用者のご家族とイベントに行ったこともあります。やはりそういう場があると、「こういうお弁当もあるのか」というのがわかりますし、時間の余裕がない人や、食事に困っている方はとても助かるのではないでしょうか。
 とくに男性の方は食事のマンネリ化で頭を悩ませている方が多く、試食会で色々なメニューを披露してもらえると、メニューについて目先が変わりますし、そういう意味でもいい機会になっていると思います。
 また、配達のついでにちょっとした作業をしてくれる1分間サービスというのは、ケアマネとしてもありがたいですね。最近は、独居高齢者でないと、生活介護が入っていくのが難しくなっていて、例えば高齢者のご夫婦2人暮らしのご自宅で、日常生活の範疇ではないけれど、なくては困るという作業は自費になってしまうんですよね。だから、こういうサービスをやってもらえるというのは、お弁当をすすめるときに大きなアドバンテージになると思います。

※来月は後編の「LIFE編」をお届けします。ぜひご期待ください!

・しきさい館
・ケアマネジャー
・峯尾 生恵
専業主婦だったときにヘルパー2級の資格を取得し、訪問介護の仕事を始め、3年ほどして介護福祉士の資格を取得。子供が小学校に入るにあたり、デイサービスに転職し、5年ほど勤務してケアマネの資格を取得し、しばらくしてケアマネを兼務するように。2013年に「ODAWARA若年性認知症サポートプロジェクト」を立ち上げ、2014年に地域密着デイサービス居宅支援施設「しきさい館」を、2016年には認知症対応型施設「しきさい館・R」を開設。2018年、「ODAWARA若年性認知症サポートプロジェクト」が認知症ケア学会で表彰された。

ページ上部へ戻る