• 2019.7.31

ケアマネジャーのWORK&LIFE Vol.4

人の助けになる仕事を志し、現在は認知症介護指導者としても活躍中

 漠然とですが、人の助けになる仕事をしたいと感じたのがきっかけで、福祉の仕事に興味を抱き、この道に進むことにしました。現在は認知症介護指導者として、職場内の認知症ケアの研修会を開いたり、「認知症ケア向上プロジェクト」を立ち上げ、特養の職員の方達と一緒に日常のケアの向上について取り組んだりもしています。
 この仕事での一番のやりがいは、私たちがお手伝いすることで、生活に困りごとを抱えている方々が、元気や意欲を取り戻してくれることです。また、「こうしたい」「これはいやだ」といった要望やわがままを聞くと、「元気になったのかな」とか「頼りにされているのかも」と思えて張り合いも出ます。やはり、わがままを言えるというのは元気な証拠だと思いますし、それが自分らしい生活につながっていると思うので、遠慮せずに色々言ってもらえたら嬉しいですね。
 また、私たちにも生活の中で色々こだわりがあるように、高齢者の方にもこだわりがあって当たり前ですし、要介護者だから我慢しないといけない訳ではないと思っています。逆に、それを生活に対する意欲と捉え、積極的に支援するという心持ちで接するのが、私なりのケアマネジャーとしてのモットーです。

よくコミュニケーションをとり、色々教えてもらうことで信頼関係を構築

 利用者の方と接する際は、困りごとばかりに目を向けず、まずは皆さんが大切にしていることや得意なことをたくさん教えてもらい、素敵な部分を共有するようにしています。皆さん人生の先輩ですし、生活の知恵をたくさん持っていらっしゃるので、コミュニケーションをよくとり、色々教えていただくことで、信頼関係が生まれてくるはずと感じているからです。
 そして、ご家族にはご家族にしかわからないご苦労やご負担があるので、「認知症だから怒っちゃいけませんよ」といった一方的な話をするのではなく、家族関係を含めて全体を見渡しながら、複雑な状況などもしっかり受け止めて共感し、寄り添うようにしています。
 また、当施設では利用者の方や近隣の方と、おしゃべりしながら裁縫をする「チクチク倶楽部」(上記写真)を開催し、地域と施設をつなぐお手伝いをしているんです。「おばあちゃんの手作り雑巾」(3本100円)など、できあがった作品はバザーやフリーマーケットで販売し、売り上げを運営資金にしたり、皆でおいしいものを食べに行ったりもしています。
 ただ、現在の介護の現場では、要介護者が社会生活や地域から切り離されやすく、施設ではどうしても介護する側・される側という一方的な関係性になってしまいがちです。でも、「チクチク倶楽部」では職員が縫い方の生徒となりますし、農家の利用者の方が畑にいるときにお邪魔すれば、野菜作りのコツなどを教えてもらえるなど、関係性がまったく違ってきます。そのようにシニアの方は皆さん色々な力をお持ちなので、その力をお借りして活用することで、介護現場における人手不足の解消の糸口になるのではと考えています。
 それと、宅配クック123の「1分間サービス」なども、積極的に利用したいですね。とくにお薬の確認などは、ヘルパーさんだけだと大変ですし、とても助かると思います。あと、糖尿病食や塩分控えめのお弁当などもあって、食事に配慮が必要な方も安心ですし、ご家族も助かっているのではないでしょうか。

今は庭を手入れして、花や野菜を育てるのが一番の楽しみ

 同じ法人の特養に勤めている夫と2人暮らしなのですが、最近は夫の夜勤が多い上に、私の帰りが遅くなることもままあって、食事の用意などが大変ですが、うまく手を抜いてやりくりしています。休日も一緒に取れるときはなるべく合わせるようにして、家でまったり休むようにしています。
 一昨年家を新築したばかりなので、最近は庭の手入れするのが、いいストレス発散法になっています。元々粘土質の土だったのを改良して、今年から色々植えられるようになったので、祖母や利用者の方に畑の畝の作り方などを教えてもらって、花や野菜を色々育ててみようと意気込んでいます。
 そのほかに趣味というのはあまりないのですが、お酒が好きなので、夫がいるときは晩酌しながら一緒におしゃべりしながら、ゆっくり飲んでます。あとは普段は全く運動しないので、デトックスのためにもよいかなと思い、近所の入浴施設で岩盤浴やロウリュウなどを楽しんでいます。健康法というのもとくにないですが、時間のあるときはゴロゴロしたり、何もしない時間をつくったりして、ストレスためないことかなと思います。
 やはり新潟県は米どころですし、夫の実家が農家なのと、祖母も野菜を作ってるので、お米や野菜はいつも送ってもらっていて、とくにこだわらなくてもおいしいご飯をいつも食べられています。春は山菜、夏は姫竹、さらに旬の魚など、季節折々においしい食材がたくさん届くので、新潟県に住んでいてよかったなと思います(笑)。

先輩から色々と学び、失敗も楽しみながら前向きに進むのみ!

 今もそうなんですが、利用者の方や先輩方から色々学びながら、できるだけ自分が信じた道を前向きに進んでいけたらなと思います。まだまだ失敗することも多いですが、それも含めて全部楽しみながら年をとっていきたいです。
 また私自身、ケアの際は甘え上手になることを心がけていますが、助けていただくという姿勢で色々教えてもらうと、皆さん自信や意欲を取り戻されるんです。そうやって介護する側とされる側が、対等の立場でいることがこれからは大事になってくると思っています。実際、この地域の認知症カフェに集まっている皆さんは自然と支え合っていますし、そういった関係性や心のユニバーサルデザインを、地域全体に広げていくことが今後の目標です。そして、皆さんの幸せな生活をつくるお手伝いができる、誇れる仕事をしているんだと自負するだけでなく、周囲にも伝えていくのも大切なことだと考えています。プライベートでは、できたら夫ともっと旅行に出かけたいですし、お金を貯めて海外旅行にも行けたら嬉しいですね。

・社会福祉法人上越頸城(くびき)福祉会 しおさいの里居宅介護支援事業所
・ケアマネジャー
・荒井琴美
・福祉系短期大学の卒業後、千葉県の特別養護施設に介護職として入職。その後、実家の近くに介護施設(現・しおさいの里)ができると聞いて転職。2010年に社会福祉士の資格を取得し、さらに認知症ケアを深めたいと、認知症対応型グループホームで計画作成担当者に。その後、10年ほど地域包括支援センターで勤務し、2018年に認定社会福祉士の資格を取得。同年10月からは居宅介護支援事業所でケアマネジャー兼認知症介護指導者として活躍中。

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